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ペテン師の才能 幼少期から発揮 | ||
読んだ感想を一口で言えば、山田稔という人間の出世物語風自己宣伝である。刑務所に行ったことも洗いざらい見せることで、自分の潔さを訴えているのだろう。 本を出すのも、パーティーを開くのも自由である。だが「桁外れにずうずうしい」(知人談)と言われるこの男の行く手には、必ず何か仕掛けがある。過去の生き様から、そう思って掛からないと理解できないほど、この男は策師なのである。成る程、主役の山田稔も少年の頃から、田舎育ちであるにも拘らず口がうまく大人への対応に抜かりはない。謂る世渡りがうまいのである。 立命館大学に入学したばかりの田舎の少年が、50才を過ぎた初対面の小母さんに、「小母さんは教養もありますし、今でも美人なのに、若いころはさぞかし美人だったんでしょうね」「小母さんが若いときに化粧をして和服を着たら、すれ違う人が振り返ったでしょうね」とヨイショしながら「親に感謝した方がいいですよ」とこの小母さんに説教をし、2人のめぐり逢いに運命論まで語るのである。恐れ入った。 | ||
県の発注は知事選の恩返しか? | ||
その世渡りのうまさが今回の本出版にあたってもよく出ている。この本の推薦人に元栃木県知事渡辺文雄とある。渡辺氏は前回の知事選で現知事の福田昭夫氏に敗れた人である。言うならば現知事の仇敵である。「現知事とズブズブの関係で仕事を取っている」と噂されている男が、その仇敵からも推薦文を貰うという離れ技は、並の神経ではできない。関係者のいう「桁外れのずうずうしさ」が正にピッタリの表現である。 いや、もう一つ付け加えるなら「信義のない男」とも言えるだろう。こっちが駄目ならあっちへ行く、あっちが駄目ならそっちへ行く。男の世界で一番嫌われるタイプである。 娘への手紙の中で、わざわざ出てくる羽山兄弟の話は、実際には吉羽宏四郎と徹真兄弟のことである。この話が如何に嘘っぱちであるかは、本紙第69号、70号、71号、72号を本紙ホームページで見て頂ければわかる。さも尤もらしく娘まで引き合いに出して自分を正当化しようとする態度など、反吐が出るほど小汚ない。 本紙71号に掲載した「覚書」など、明らかに取り調べや裁判での不正取引の証拠となるものである。しかも、死人に口なしとばかり死者にまで鞭打つ卑怯者で、日本人の最も忌み嫌うタイプである。 福田知事も、大変な男を仲間にしたものである。今市市役所の課長時代、たまたま当時の市長が不正で退任。人材不足もあって運よく今市市長に当選。県知事にまでなったのだから友や癒着業者はしっかり選ばないと、トンデモナイ大火傷を負うことになりますよ、福田知事さん。 世間では「前回の知事選で安田から相当な金銭的応援があった。だからその御返しが今の発注」と噂されていますが大丈夫ですか。 近いうち上場も視野に入れてると噂される程、安田グループは勢いがあるらしいが、その裏で本紙が追及する2億円手形の真相は未だ解決を見ない。 また一方で、別の2億円の債権を譲渡する太っ腹。最近の情報では、安田に十何億の被害を受けた人や3億数千万円の被害を受けた人もいるらしく、あまりの反省のなさに安田グループの資産を差し押さえた、との噂もある。 ひょっとするとこの男、県知事選にでも出るんと違うんかいな。 |
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己の脱税も他人のせい | ||
マーフィーやら孟子やら荀子やら歴史上の人物の言葉の引用、日本の諺で充分間に合うところもわざわざ西洋諺で紹介。ご苦労なこった。どう考えてもこれだけ敵の多い中、嘘で固めたような自己弁護と、よくもまぁーという自己宣伝。他人事ながらケツの穴が痒くなってくる。 それで終わればまだメデタイが、やっと世間が安田の悪事を忘れかけた頃思い出させるような火に油を注ぐ行為。こいつはひょっとしてバカとちゃうの。自分の過去の再現ドラマ風手記の中に、自分に有利な弁解と有識さを織り混ぜ、世間の同情を買う作戦と見た。 答え、失敗。 ひょっとしたらまったく安田の人物像を知らない北海道か九州あたりから2、3通ファンレターが来るかもしれないが、栃木の人はそんなバカじゃない。君に対する評価は言っちゃなんだが、ひどい。 我々も、もう君のことは忘れていたよ。この本が送られて来たから、また昔の憎悪が燃えたぎってきた。投書の主は福田知事の大スポンサーである、と書いてあるが、これは割り引いて考えねばなるまい。君のような、自分に甘くて他人に厳しい(部下が死んでも面倒みない)男が、そんなに金を出すとは思えない。福田知事も不思議な人だ。脱税で刑務所に行ったような男の会社は永久に指名から外すべきではないのか。吉羽の弟が「暗に利益隠しを仄めかしてきたのです」と他人のせいにして全く反省していないではないか。 「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者であってはならない、と言いながら、どれだけの人がその気持ちを持っているのか疑わしい県庁職員の態度である」とか、青年時代には高潔な志を持っていたようではあるが、いつの頃からか公務員をアゴで使い、自分だけの奉仕者に勘違いさせて財を成していったというから、環境条件というのは恐いものである。 福田知事、それでもまだこの男を庇いますか。それとも一蓮托生ですか。 |
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