先の戸田市議選に於いて当紙記者=関口悟をご支援頂いた皆様、本当に有難うございました。結果は落選しましたが、戸田市政が抱える諸問題全てにかかわる『本質』を突き、一石を投じる事が出来たと自負しております。
 カメレオンの『餌食』
「愛人のための政治」が「市民のための政治」に勝る!?…世も末じゃ

 さて、早速だが左の資料をご覧頂きたい。見ての通りの選挙速報であるが、何かお気付きの点はないだろうか。
今回の立候補者は34名、うち現職の市議は23名であったが、なんと自民党の市議が1人も居ないのには驚いた。恥ずかしながら当紙も、戸田市議の殆どが無所属議員だったとは知らなんだ…?――無論そんな筈は無い。自らが自民党議員である事を隠して出馬しているのだ。
 何故か?
 それは「自民党のイメージが悪いから」である。

 ご存知の通り、外交機密費の流用、KSD問題等で自民党が集中砲火を喰らっている。だから「選挙の時だけ」無所属議員に成りすまし、市民の目を欺いて1票でも多く獲得しようという魂胆である。

 その狡猾で奇怪な七変化振りは、あたかも獲物を捕らえる為に自らの『色』を変化させ、長い舌で昆虫を捕らえる『カメレオン』の如し、である。
多くの戸田市民が、まんまと、このカメレオンに票を喰われたのである。

 それにしても、自民党の市議は「恩義」という言葉を知っているのだろうか? 自民党という看板のお陰で2期も3期も、いや5期も10期も(1期=4年)市議を務めておきながら、一度逆風が吹くと途端に無所属になって「自民党とは関係ございません」ってな顔して歩いてやがる。
 当選する為だったら、自らの政治信条やポリシーを緑にも茶色にも変化させる奴らだ。全く情けない。
 自民党の良い所は、自民党の議員自らが、自民党の至らない点を堂々と指摘・批判できる点にある。これは社民党や共産党、公明党には無い、自己批判・反省のための自浄システムと言える。(裏を返せば、それだけ自民党の汚れがヒドイから自浄システムが必要だとも言える…)
 つまりKSDの問題であれ何であれ堂々と批判し、自民党の「負」の側面も、「正」の部分も、短所も長所も全て背負って自民党公認候補を名乗るような勇気というか心意気、覚悟が無いから、こんなみっともないマネが平気で出来るのである。

 共産党や公明党は別格としても(言わば名乗るのが当たり前)自由党も民主党も、みんな堂々と政党名を名乗っている。自らの所属する政党を好きな有権者も居れば、嫌いな有権者も居る、という事を知りながらも、その信念を曲げたり媚びるような真似はしない。
(と、ちょっぴり誉めてはみたものの、やはり政策や理念の点に於いて共産党や公明党が政権を執るような事があれば、この国はオシマイである)
 大切な伝統・文化を守り抜くにも、悪しき慣習を排除し改革を断行するにも、その最低限度の信念が必要なのだ。

 
 情報公開は口先だけ!?
当紙を追随するかの如く(違ったらゴメンちゃい!)不透明な調査費に異義を唱える埼玉新聞(1月28日付)

 ところで、戸田市内の163箇所に設けられた掲示板に「自民党」と書かれた選挙用ポスターが一枚も存在しなかった事は、前段で述べた内容からも推して知るべしだが、中には現在の顔写真ではなく10年も20年も前の顔写真を使ったポスターも見受けられた。
 人間、歳を取るとシワも白髪も増えるし、髪も歯も抜ける。若い頃が格好良かったり美しかったりするのは当たり前、誰もが通る道なのだ。それをマイナスと思ったのか、昔の写真で自分をアピールするとは不届き千万、議員失格である!(誰の事だか分かる?)
 運転免許証やパスポートにだって20年前の顔写真は使えない。これは世の中の常識だ。つまり戸田市政の常識とは、世の中の非常識ということか…?

 また、これは多くの候補者について言えることであるが、選挙期間の1週間、とにかく名前を連呼するのみで、自らの信条や政策を一切語らない立候補者が目立った(その点、自由党の候補者は熱心に政策を語っていた)。
 しかし、そんな(名前を連呼するだけの)輩に限って当選するから不思議だ。
 有権者は何を根拠に投票したのか?もしかしてお金でも貰ったのか、或いは脅されたのか?

 「鈴木太郎(仮名)スズキタロウでございます。よろしくお願いします。たろう、太郎、スズキタロウ、あと一歩のところです、どうか市民の皆様、鈴木、鈴木、鈴木太郎を………」
――まっことクダラナイ、中身のない街宣である。いったい何があと一歩なのか分かりゃあしない。投票日以前にどうやってあと一歩なんぞと分かるのか?市民の9割以上が不在者投票したとでも言うのか?仮にそうだとしても事前に情報が流れたとしたら大問題だ。
 結局のところ市議選は後援会の人数によって勝敗が決まるのであり、その人物に議員としての資質や資格が問われる事は無いのだ。この有権者の意識レベルの低さが、そのまま市政のレベルに繋がっているのだ。地元町会の柵(しがらみ)で「おつきあい投票」を続けている限り戸田市に発展は無い。

 さて最後に、当紙先月号でも報じた会派調査研究費についてだが、奇しくも戸田市議選投票日の埼玉新聞に、右上のような記事が掲載された。
 この記事を見た限りでは戸田市は平均金額よりかなり低いようだが、何れの自治体でも問題となっている点はその金額の大小ではなく、使途の説明に於ける不透明・不誠実さについてである。敢えて極論を述べると、有意義に使ってくれるならば金額を上げても構わないから、その代わり徹底的に情報公開・報告に努めよ、というのが納税者のホンネではなかろうか。
 東京都町田市では、既に平成元年から領収書を公開しており、愛知県豊田市も近々公開に踏み切る模様。
 『情報公開』を錦の御旗に掲げる我が戸田市長のお手並み拝見と行きますか。
 【以下次号】

 
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