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襲名ご自由に | ||
更に、高島易断というのは、タロット占い・トランプ占いと同じ単なる占いの一ジャンルであって、誰かが高島易断占いをする人々を統括している訳ではないので、「総本家・総本部・本家・宗家」等の飾り文句は、知っている人が見れば「タロット占い総本部・トランプ占い総本家」と名乗るのと同じくらい滑稽であるが、名乗っても誰からも咎められたりしないということ(一部の登録商標を除く)。 高島易断というのは明治時代の実業家高島嘉右衛門が書いたベストセラーの占い本の名前であり、著者が占いを商売にするのは許さない、と言っていたのに、当時の詐欺師や山師が、著者の死後こぞって自分の商売の看板に勝手に使ったのが「商売」としての高島易断の始まりだったということ。 そのような事が重なり、現在では高島を名乗ってもどこかの「高島さん」の権利を侵害するものではないという事等を報じた。 | ||
神聖館とは | ||
この神聖館、元は昭和49年に高島龍峰こと木村一成が始めたものだった。現在、木村はこの神聖館を追われ、東京神田の地で、今度は「高島易断総本家」を主宰し、尚且つ元々自分の会社だった神聖館と訴訟の真っ最中である。 木村が神聖館として活躍していた昭和後期は、現在ほど企業からマスコミへのパブリシティ活動が盛んではなかった。ところが木村は、海外遠征運命鑑定や大物政治家との雑誌対談など奇抜なイベントを仕掛けてマスコミの注目を集めた。現代で言えば細木数子のように巧みに芸能人とも接点を持ち、それを上手く利用して業界の雄へと伸し上がって行ったのである。 また、マスコミによる権威づけがなされたことも味方したのか、「神聖館こそが本物の総本部」というイメージまで持たれるようになった。 しかし、成功して交際範囲が広まると、それだけ多くのトラブルにも巻き込まれるようになった。ある商取引で騙され数億の借金を抱えてしまったのだ。 その強硬な回収が予想されたため、木村は相談の末全ての財産名義を妻・トモエに変更した。神聖館代表の地位も別の人間に預け、妻・トモエと離婚した。もちろん偽装離婚のつもりであった。 しかし偽装が偽装でなくなった。 妻・トモエが当時神聖館スタッフだった風間和夫と交際していた事など、木村の知らなかった企みが、後に次々と判明する。名義変更した財産も戻らなくなった。 そして神聖館や財産を巡り、夫も妻も暴力団をバックに控えてのドロドロの揉め事が始まったのである。 |
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盃 事 | ||
「確かに、私は刺青をしており、ある親分と義兄弟の盃を交しています。しかし、易者という仕事の性質から暴力団とある程度関係を持つことは止むを得ない面があるのです。昔から易者は、縁日などで他の露天商などと一緒に占いなどのことをし、その際には揉め事などの仲裁役を頼まれたりするという関係もありましたし、地方で会場を借りて相談会をやる場合にも、いわゆる顔役と称する人達と円満な関係がなければ相談会を妨害されたり嫌がらせを受けたりして、スムーズに相談会を行えなかったりするのです。 また私がつきあいのあるのは露天商の関係のいわゆるテキヤと呼ばれる人達でこれらの人達の中には人間的に尊敬できる人もおり、『暴力団』と一括りにしてしまうことには抵抗を感じざるを得ないのです。そのため私以外にも神聖館の中でいわゆる暴力団の親分と義兄弟の盃を交わした者が4〜5名おりました。 私の次の会長になった名波元一(高島龍元)氏、トモエの現在の内縁の夫である風間氏もそうですし、トモエの兄の『高橋照生(高島龍照)氏』もそうです。高橋氏が義兄弟の盃を交した相手は桝屋連合会の親分岩崎初次郎氏で、昭和63年か平成元年頃、向島の倶楽部で行われた高橋氏が弟分になった際の席には私も立ち会っております」 |
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七代目? | ||
この人のプロフィールを読むと、おや?と思うことがある。「国内唯一の易の神社、高島神社を静岡の日本平に建立」とか、「海外に易を広め」と書いてあるが、それらは全て高島龍峰こと木村一成の功績ではなかったか。 何より、「明治以来150年の歴史と伝統のある高島易断の7代目会長」とは丸っきりのホラではないのか。 何度も言うように『高島易断』は書籍名で、好きなら誰でも高島易断占い師を名乗れるカジュアルな占いであり、開業に徒弟制度はない。神聖館について言えば創設者・木村から一人挟んで就任しただけで「7代目」ではなく「3代目」ではないのか。後の4代分の『先代』はどこの誰を指しているのだろう。 今一度断っておくが、本紙は高島易断占いを行っている全ての占い師が悪いとは述べていない。書籍である高島易断の易法は素晴らしいと思う。著者・高島嘉右衛門自身が実業家として成功していたのだから説得力がある。また高島易断に書いてある事を真剣に研究し、自分の占いに組み入れている占い師も多いであろう。しかし残念な事に『高島易断』というブランドは霊感商法紛いの詐欺師達にその冠として使われる事の方が多いのである。 |
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直系って? | ||
まともな占いか、そうでないかの一番分かり易い見分け方は「誇大広告」か否かであろう。謙虚に、真摯に“易占”に徹している人なら「高島易断占いの○○の店」と正直な看板にするだろう。単なる占いなら敢えて「私が本物です。総本部・総本家・宗家であります」等と大げさな看板は必要ない。普通の占い料金なら厳めしい権威付けは必要ないのだ。
現在、神聖館のサイトには自己紹介としてこんな文言が書いてある。 ――最近高島(高嶋)易断という名前を名乗ってお寺とか、自分勝手に祭壇を作っているまやかし的易断が多々見受けられます。世の中には本物もあり偽者もあります。高島易断神聖館は初代「高島呑象」の唯一の直系です―― だ・か・らー、「まやかし的易断が見受けられる」と警鐘を鳴らすところまでは良いんだけど、最後になって「我こそが唯一の直系の…」って締め括ろうとするから、余計に怪しく見えると思うんだけど、読者の皆さんはどう思いますか。 〔以下次号〕 |
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